普通の白髪染めを使ってお肌が荒れてしまった…
こうなってしまったのであれば、普通じゃない白髪染めの使用を検討しなければなりません。普通じゃないってことは、とんだ茨の道?大丈夫なの!?とお思いの方もいるかもしれませんが、
そこまで特別なことをしなくても白髪染めは続けられます。
このページでは、世間で一般的に安全な白髪染めと言われている「ヘナ」と「ヘアカラートリートメント」の2商品を比較検証してみます。
どちらが肌荒れというデリケートな関門を突破し、白髪を染め上げることができるのでしょうか。
是非、最後までお付き合いください!
ヘナと白髪染めカラートリートメントの違い
ここでは、代表的な商品である2商品の「染め上がり」や「お肌への優しさ」について見ていきたいと思います。
| ヘナ | ヘアカラートリートメント |
---|---|---|
染料 | ヘナ インディゴ | HC染料 塩基性染料 天然染料 |
色もち | 3週間 | 1週間~2週間 |
使い方 | 染め粉をお湯で溶き、髪に塗布する。温めながら1時間程度置き、洗い流す。 | 乾いた髪に塗布して、15分程度置き、洗い流す。シャンプー後のトリートメントとしても使用可能。 |
染め上がり | ||
お肌への優しさ/かぶれにくさ |
染め方が全く異なる両者を、肌荒れの観点から比較してみましょう。
ヘナとヘアカラートリートメント比較① 染料と色もち
使われている染料によって、色もちに差が出てきます。2商品を比較してみましょう。
ヘナ:ヘナやインディゴ
ヘナは、ヘナという植物性染料を主軸とした染め方です。髪の毛のたんぱく質に、染料の色素が絡みつくことで、髪色を変えます。
ヘナには脱色させる作用はなく、白髪や白髪に近い明るい色にだけ発色するのが特徴です。
ヘナ単体だと優しい染料なのですが、ヘナ100%では赤~オレンジの、かなりドギツイ色に染まってしまいます。
そこで、インディゴの葉など、他の植物性染料の手を借りて自然な色に近づけるのが通例となっております。
手を貸してくれたのはありがたくも、インディゴにはジアミン系染料と同じくアレルギー反応を起こしやすい特徴があるため、植物性だから安心してはいけません。はたまた、ヘナだから優しく染まると言いながらも、ジアミン系の染料が入っていることもあります。
ジアミン系でかぶれて、ヘナでもかぶれた…
という体験談をよく聞きますが、ヘナの周辺物質にかぶれた可能性が大いにあるのです。ちなみに、ヘナだけの色もちで言えば、3週間ほどです。
ヘアカラートリートメント:HC染料など
ヘアカラートリートメントに使われる染料は、どれもお肌に優しいとされています。特にHC染料は、とても小さな色素で、キューティクルをこじ開けることなく、すき間をぬって内側に浸透し、髪色を変えます。
この方法って髪の毛にとって、負担のない染料なんです。この細かさから、お肌についてもすぐに洗い流すことができます。
お肌に負担がないからといって、お肌にシミのようなものが残ってしまっては困りますもんね。
細かい色素があっという間に髪色を変えてくれるのがヘアカラートリートメントの特徴なのですが、その魔法、あっという間に解けてしまうのも特徴です。
ちなみにヘアカラートリートメントの使い始めは3~4日連続でトリートメントして、その後の色もちは、1週間~2週間です。
ヘナとヘアカラートリートメント比較② 使い方
「ヘナ」と「ヘアカラートリートメント」ですが、それぞれの染料を髪に入れるためには、使い方もガラリと変わります。
ヘナの染め方
ヘナは、粉として売られていることが多いです。使用者の裁量で、お湯に溶かして固さを調整します。
公式サイト:株式会社オーズインターナショナル
ヘナの粉をお湯に溶かすために、ボウルとスプーンの準備が必要です。
しっかりヘナの液を密着させてラップに包み、固まらないようにドライヤーで温めながら1時間置きます。
各々が持つテクニックに頼ることになってしまいますが、粉を溶く時に、あまり柔らかすぎると液ダレが心配ですし、固すぎるとヘナがカチカチに乾いてしまうのが心配です。
ヘナでお肌に模様を書き、色もち2~3週間のタトゥーを楽しめるヘナタトゥーと言うものもあります。タトゥー用のヘナは、水で溶いてから数時間寝かせ、白髪染めとは全く違う扱い方ですので、白髪染めにおいてクッキリとシミが残ることはありません。
しかし、可能性がないわけではありません。色残りを考えると、なるべくお肌に近づけたくない代物ですよね。
ヘナはちょっと面倒くさいですね。
ヘアカラートリートメントの使い方
ヘナとは違って、チューブ入りで適切な固さに調整されています。それぞれ固さに違いはありましたが、生え際のおでこ部分に侵入してきても、そこから全く液ダレしないものばかりでした。
用意する道具もありませんので、そのまま髪につけます。手袋も、気にならない方は必要ありませんよ。
私も普段は素手でやっています。ただ、爪に染料が入ったらなかなか落ちないので、そういう意味ではビニール手袋はした方がいいかもです。
あとは、指定時間置いて洗い流せば完了です。乾かしながらも、指通りは滑らかで、ツヤのある髪に仕上がりました。
ヘナとヘアカラートリートメント比較③ 染め上がり
塗れた状態での写真ですが、ヘナのみどり具合に驚かれたのではないでしょうか。黒髪には干渉しないで、白髪にだけ、しっかり仕事してくれています。ただ、それがみどりなのが残念です。
パッケージの仕上がりイメージと全く違ったので、だまされた!と言う方がいても不思議じゃありません。
ヘナの出来栄えは個人の責任
メーカーの注意事項として、このような文章がございました。
ヘナは天然の植物を使用している為、髪質・元の髪色・傷み具合・室温や湿度で仕上がりに個人差があります。
これって、全て使う側の責任であることの羅列ですよね。
染めてみて、「あら、髪質合わなかったんですね」と言った慰めで済まされたくありませんが、ヘナは植物性で優しい代わりに仕方がないということです。
ヘアカラートリートメントは調和のとれた仕上がり
打って変わってヘアカラートリートメントは、1回で白髪に色が入ってくれました。
ヘアカラートリートメントは、白髪にも、もとの黒髪にも色の変化がありますので、全体的に均整のとれた髪色になるんですね。
ヘナとヘアカラートリートメントどっちを使うのが良い?
仕上がりの評価はともかく、肌荒れを回避するには、どちらの白髪染めを採用するのが正解なのでしょうか。
当ラボが出した結論は、ヘアカラートリートメントです!
名ばかりヘナにご用心
ヘナは優しい染料ですが、ヘナと一緒に入れられる染料には危険がいっぱいです。ジアミン系染料が入った名ばかりヘナも存在するほど、粗悪品がごった返しています。
成分表を見れば一目瞭然ですが、ぱっと見だけでは良い成分なのか悪い成分なのか見分けがつきません。成分配合的にはほんの微量でも、【天然】とか【植物性で優しい】とかの謳い文句が書けます。
ヘナの看板を掲げた、お肌に刺激の強い成分を塗るのは危険ですし、特に染め粉を自分で適度な固さにするタイプのヘナは、ちょうどいい固さを作るのが難しいんです。
液ダレしにくく乾燥しにくいって、どっちつかずですもんね。
作った感じはなかなか良いが、塗ってみたら全然ダメダメだった…
なんてこともよく起こってきます。
ヘアカラートリートメントなら優しい
ヘアカラートリートメントは優しい染料ですし、液ダレしにくい固さでの販売が【常識】となっておりますので、こちらを正解といたしました。
他にもヘアカラートリートメントには、肌荒れの元凶になる“乾燥”を防ぐ成分が入れられているものもあり、シャンプー後のトリートメントとして併用される際は、抗乾燥成分が存分に生かされることでしょう。
テンスター【ヘナ カラートリートメント】ってかぶれる?
こちらの「テンスターカラートリートメント ヘナ」に対して、肌荒れビギナーからは…
ヘナなの?ヘアカラートリートメントなの?どっちなの?
と言った声が聞こえてきます。その答えは、成分が教えてくれました。
テンスターカラートリートメントヘナ成分
【染料】
・HC染料
・塩基性染料
【かぶれ対策成分】
・海藻エキス(ペルベチアカナリクラタ)
【美髪成分】
・ヘンナ(ヘナ)葉エキス
・加水分解ケラチン(羊)
染料は、ヘアカラートリートメント定番の、優しい2つが使われていています。ヘナはエキスだけですので、染めるために入っているのではなく、トリートメント効果を期待して入れられていました。
こちらの商品の放置時間は5分ほど。こんな短時間で、ヘナが髪のたんぱく質に絡みついてくれるわけありません。
ちょっと紛らわしくはありますが、テンスターはヘナの優しい部分を生かしてくれるヘアカラートリートメントであることが分かりました。
「一度ヘナでかぶれた」というご経験をお持ちの方も、ヘナとセットでよくいる刺激的な成分(インディゴ・ジアミン系染料など)は入っていませんので、トライしてみても大丈夫ですよ。
ヘナと白髪染めトリートメントはどっちが良いか比較まとめ
このページのまとめ
・色持ちについては、ヘナの方が色持ちが良いです。
・使い方は、ヘナは使用者の裁量に委ねられる部分が多く面倒くさいです。カラートリートメントは簡単に素手で使うことが出来ます。
・染め上がりは、ヘナは緑色に染まってしまうこともあります。こちらも使用者次第ということです。それに比べれば、ヘアカラートリートメントは調和のとれた仕上がりになりました。
・今回の実験検証から、当ラボのおすすめはヘアカラートリートメントです。
ヘナと名前がつくものでも、危険な植物性染料が混ざっていたり、肌荒れの原因ジアミン系が入っていたり、なんとも危ない橋であることが分かりました。
染め上がりを抜きにしても、お肌に優しい白髪染めにはなれないんですね。
その点ヘアカラートリートメントは、染め上がりの個人差をグッと縮めることができる染め方なので、パッケージ通りの染め上がりになるでしょう。
お肌への優しさもお墨付きです。ただ、ヘアカラートリートメントと名のつくものも、稀に刺激的な染料で作られていることがあります。
騙し騙しのメーカーではなく、お肌に気を使ってくれるメーカーのヘアカラートリートメントを使ってくださいね。
コメントを残す